落第坊主の履歴書(688)

 RKKラジオに番組が復活して前と同じように地方を廻る機械が多くなった。
スタジオにいては何も見えないので、時間の許す限り外へ飛び出すように
している。いろんな人の生活の中に入って物事を考えようと言う主旨だ。
 

 平成18年でおもしろかったのは天草の龍ヶ岳町(現在の上天草市)の
マンドリンクラブを訪ねた時だ。酒屋のご主人を先頭にして10人くらいの
メンバーで演奏活動をしているアマチュアのバンドだった。
 「松岡マンドリンクラブ」と言うその団体、月に2〜3回個人の家の
応接間に集まって練習をしているのだ。もともとはかつて高校生時代
地元の高校のマンドリンクラブに所属していた人たちで、ひょんな事から
「やってみようよ・・・」と言う事になり、復活したそうだが、どうしても
女性が中心になるが、まだ現役で働いている人も多く、ウイークデーの
夜に集まっての練習、それもわきあい合いの集まりだった。


 失礼だがこんなところにこんな立派な応接間があり、グランドピアノ
までるなんて!   ご主人が大工さんで自分で建てられた応接間だそうで
こうした練習場所がなければ普通は学校などの音楽室を借りたり、
面倒な事が多いが、その心配はいらず伸び伸びと練習が出来るのは
恵まれている。おまけにクラブを作るとなると楽器を揃えるのが大変で
ベースマンドリンなど、楽団でも作らないかぎり手にいれない
高価なマンドリンも集めなければならず大変だったと思う。運営の
お金もかなりかかると思うが、演奏会なども年に1回天草地区で
開くなどの活動をしている。こうした楽団と知り合ったことで
そのお宅におじゃまして、私もピアノで飛び入り参加をして
楽しませてもらった。こんなお付き合いを通じて番組に
親しみを持ってもらおうというのがこうした家への訪問の
主旨だ。たのしい旅でもあり、また番組に広がりが出てうれしい。