ラジオ村・村長の旅日記(041)

 昭和41年のヨーロッパ出張取材旅行はもめごとが起こり、現地で
二班に分裂し、一斑はフアッション取材を続けることにし、私と
レポーターの女性は単にヨーロッパ視察旅行に変更することで
わが社の社長の了解を得てそれぞれの仕事をすることになった。
私たちはまさに”新婚さん”とような組み合せでの旅、事実
あちこちで”新婚さん”に間違われた。
 何故こうしたことになったかと言えば、もともとはヨーロッパの
フアッション事情を視察することが目的だったので、少なくとも
単なる視察ではすまないと思い、フアッションには関心のなかった
私一人の目ではおぼつかないので女性の目から見てもらおうと言う
魂胆で手伝ってもらおうとして彼女に残ってもらったのだが、こんな
組み合せでは行動するにもぎこちなく、お互いに気を使っていて
やりにくいので私単独で廻ることにした。
 前にも書いた通り、彼女は私お知り合いのフジテレビ系の制作
会社の社長のお嬢さんでうかうかした付き合いもっできない
関係の人だったので、なおやりにくかったのだ。そんなことで
いよいよヨーロッパ一人旅が始まったのだ。
 先ずはパリbに戻り、ホテルを探さねばならないのだが
二班に別れたので私の手持ちの資金はわずかしかない。とても
高級ホテルに一ヶ月近く泊まる資金はなかったので、とりあえず
ペンションを探すことにした。それも安いペンションを初めての
体験であてもなく探すのだから大変だ。ことば(フランス語)も
ほとんど話せない私が・・・・・