ラジオ村・村長の旅歴史日記(147)

  昭和55年2月29日から3月3日まで平凡出版の
「週刊平凡」と熊本のRKKとの共同取材と言う事で、
香港へ旅立った。
  私にとっては久しぶりの香港だったが、今回は
香港観光協会からの依頼で、新しい香港を見てもらい
たいという依頼があり、それに答えての旅だった。
”宗廊”という昔の中国の田舎の生活を表現した
テーマパーク、海洋公園、ここにはケーブルカーも
取り付けられていて、ひと昔前に行った時とは
かなり違う雰囲気になっていた。
  飛行場はまだ相変わらず”啓徳空港”という
空港で、これに降りるにはビルとビルの間を降り
ねばならず、操縦士にとってはかなり緊張する
着陸なんだそうだが、飛行機の窓から見ていると
確かに恐ろしいほどビルの近くを降りて行く
いままでも着陸に失敗した飛行機が滑走路を
はみ出して海に突っ込むという事故は多々
あったところで、いつも降りる時はひやひや
する飛行場だ。
  また、今回はもう緊張はほぐれてういるとは言え
中国との国境見学は緊張する場面だった。
とは言うものの、中国側はほとんど何も見え
ないし、かすかに鉄条網の向こうに兵隊が
いるのがわかるのと、畑で働く農民の姿がぼんやりと
見える程度で、線路の遮断機のようなもので
道路が塞がれているのを初めて見て、これが
国境かと改めて慎重した。