ラジオ村・村長の旅歴史日記(160)

  昭和56年の事だが、今までラジオの仕事でローカルの
旅を続けてきたが、”ミカン狩り”とか”いちご狩り”
なんていうことはやったことがなかった。
  我我の世代はイチゴと言えば、静岡の石垣イチゴが
有名で、南側の斜面に石垣を築いて、そこにイチゴを
這わせてより早くイチゴを赤くするという手法で
どこよりも早くイチゴを出荷していたところだが
そんな時代でも”いちご狩り”なんていう行事はなかった。
熊本へきて初めて、しかもビニールハウスの中で育った
いちごを摘み取るという行事に参加することになった。
  当時出掛けたのは、植木町にあった農家のいちご畑だが
あまりにもおいしかったので、ついついどれほど食べた
だろうか、いちご狩りには、ミルクを付けて食べるようにと
コンデンスミルクだと思うが渡されていたが、私は牛乳
製品というか、そういったものにアレルギーなので一斉
使わずに、生のままを食べたのだが、帰りの車の中で
お腹が痛くなったのだ。食べすぎによるものだと
思っていたのだが、実はミルクを付けて食べるのは
多少農薬が残っていてもミルクを付けると吸収されて
大丈夫なのだが、そのまま食べるとあたる事も
あるという。私は美味しいのであまりにもたくさん
食べ過ぎてお腹をこわしたようだ。
  それにしてもまだ寒い時期にハウスの中でいちごが
食べられるんなんて考えもしなかったが、熊本へ来て
初めてビニールハウスのメロンとかいろいろ口に
する機会があり、その存在を改めて知り、農業の
姿の実態に迫っていろいろ考えさせられた。