ラジオ村・村長の旅歴史日記(166)

  昭和57年4月から5月にかけてのエジプト取材旅行は
初めての体験だけにいろいろ刺激を受けた。砂嵐しこそ体験
しなかったが、知識で知る沙漠と、本物の沙漠では
まるっきり違う。当然といえば当然なのだが、一歩沙漠に
足を踏み入れるととにかくあまりにも漠然としていて
つかみどころがなく、やはり恐ろしさを感じた。
  私自身が体験した砂漠はほんの3〜4キロ沙漠を歩いた
だけだが、それでもまわりに何にも見えないと言うだけで
不安を覚えた。それにしてもカイロの街中は埃りっぽく
一日で頭は砂だらけになる感じだし、晴れた日は町が
埃りっぽい。
  カメラでカイロの町全体を撮るために私たちはよく
その町にある一番高いタワーに登ることがあるのだが、
ここにもあると言うので案内してもらったところ
なんと丁度故障中で登れないと言うではないか!
しかもそのエレベーター、日本の三菱製で壊れやすく
もう一ヶ月以上も壊れっぱなしで修理にも来てくれない、
とのこと、ちょっと恥ずかしかった。