ラジオ村・村長の旅歴史日記(169)

  昭和57年のことだがまだまだ熊本県の事を
よくわかっていないので、熊本で放送の仕事を
続ける以上、より熊本を知らなくてはと思い
時間の許す限り熊本県内をよく旅をした。
  そうして廻ってみると知らないとkろが一杯
あるのがわかる。
  人吉市という所にある滝へ出掛けてみた。
夏の暑いさかりの時だったが、市内からほんの
わずかの距離のところにある”鹿目滝(かのめのたき)”
と言う所だが、かなり深い谷にひっそりと、と
思ったら、どうしてどうして雌滝、雄滝と二本の
滝があり、落差もかなりある立派な滝で、地元の
人に親しまれている。当時はあまり観光化されて
いなかったのでてきとうな混み具合で楽しめて
いいなと思った。こうした隠れた存在の自然が
熊本には一杯あるなとつくずく思った。
  こちらは牛深市にある昔の置屋と、料亭を
秋のある晴れた日に訪ねてみた。漁業の町だけ
あってかつては夜な夜な派手に飲み歩いた漁師
の姿がしのばれる。立派な洋館建ての建物は
いかに華やかだっったか、料亭は今日閉鎖
されるという事で招待されての旅だったのだが
大広間のほかに、小さな個室が一杯あり、
男どもがいかによなよな楽しんだかが彷彿
される光景だった。そんな昔も今日で
おしまい、と言う事で芸者衆が踊りと歌(民謡)
を披露してくれ、かつての雰囲気を味合った。