あんなこと こんなこと(377)

  こんな椅子をJRのホームなどで見かけた事はない
だろうか・・・。実はこの椅子は戦後を代表する有名
デザイナーの作品なのだそうだ。ヤクルトの容器から
東京の京王プラザホテルの内装まで手広く手がけた
剣持 勇と云うひとが1960年代前半、新幹線ホーム
に設置する椅子としてデザインしたものだそうだ。

   


  

正確にはプラスチックの強度を高めるため、ガラス
繊維などを混ぜたFRP(繊維強化プラすチック)
で出来ているそうだ。
  当時の新幹線の車体カラーに合わせて、青と
クリーム色の座面交互に計5脚、ベンチのように
並べられホームに置かれたと言う。またプラスチック
製品が家庭に普及した高度経済成長時代を象徴する
椅子で、当時の最新技術を反映したもので、安価に
大量生産できたため一気に広がったのだそうだ。





  ところがこの椅子、近年は駅舎などの改修に
ともなって撤去され新しい椅子に置き変えられて
なくなりつつあるそうだが、なんと水前寺駅には
未だにデンとすえられているではないか