あんなこと こんなこと(11ー213)
私は市電の走る街が好きだ。幼い頃、東京市と 云われていた頃に東京を走っていた”市電”は 木造の電車で親しみがあった。 そのイメ−ジが今の私に染込んでいるのだろう。 これは熊本市内、下町の”センバ橋”と云う電停の 風景・・・・・・ 手まり歌で有名な”あんたがたどこさ”の歌詞に 出てくる”センバ”なのだ。 ところが、これをよく見てもらいたい。 市電の駅の掲示は・・・・ 手まり歌に出てくる歌詞には”船場川”となっており 近くを流れる川は”坪井川”と云うが ここにかかる橋の名前は・・・・ ちょっと写真が暗くて読みずらいが なんと”船場橋#と書いてある。 先程見てもらった町の案内版は”洗馬橋”となっている。 手まり歌は、”船場川にはエビさがおってさ”と 歌われているが、川は”坪井川”が正確 ややっこしいが、どうもこの歌は 地元で作られたのではなさそうで もともと江戸時代には熊本城下の町として 栄えたこのあたりは米などを運ぶ船の 船付き場があったことから”船場川”と 俗称で呼ばれていたようで川沿いに 土手があってたぬきが住みついていたので 歌に”狸がおってさ・・・”と歌われていたようなのだ。 今その川の土手は整備され散歩道が作られ 市民のいこいの場として親しまれている。 歌にちなんで橋には狸の像が建てられている。 では何故”洗場橋”と云われたかと云うと、 この川には馬を洗う場所があったとも伝えられて いるかららしい。 馬、船共にその昔の運送手段だが、今は 車と電車の時代、庶民の足として しっかりと市電は”船場橋”を渡って いました・・・・・・