ラジオ村・村長の旅日記(016)

 学生時代の旅はほとんどが夏休みを利用しての旅だった。この時期は
みんなが出掛けるので、列車も宿も満員状態遠くに行く場合は宿賃を倹約
するためにどうしても夜行列車を利用することになる。長蛇の列に並んでも
席に座れたことはほとんどなかった。と言うより好んで床に寝たと言った
ほうがいいかも知れない。
 当時の列車は木造で。当然のことながら床も木造で、そこに新聞紙
を敷いて横になるのだが、それこそ雑魚寝だ。これがうれしくてしょうがないのだ。
  宿も友達などからあらかじめ聞いておいて、おひつにたっぷりご飯が入っている
宿を教えてもらって、そこを選んで出掛けたものだ。4〜5人で行ttら、まず
ご飯が足りなくなる。当時はまだおかわり自由と言う時代ではなかったので、
足りない時は売店などで菓子パンなどを買って補っていた。

 2〜3泊すれば洗濯物が出て当然だが(夏だから)宿などで洗濯をした
記憶はない。当時のことだから、男どもはほとんど着替えなどせずに
旅行をしていたのではないかと思う。リックサックはいつもそんなに
重くはないし、山登りが多いので、なるべく軽くせねばと荷物は少なく
するようにしていたので、着替えはそんなに持っていった記憶はない。
もっとも夏なので、少ないはずだが、ただ一回、上高地へ行った時に
テントの周りにみんなの真似をして洗濯物を干した記憶がある、そんな
ものだ。