ラジオ村・村長の旅日記(058)
昭和41年のヨーロッパ珍道中だがイタリア・ベニスへ、水の町と言われる だけあって、中心部はすべて運河に囲まれていて歩く以外方法がない。全ての 橋はメガネ橋であり、真ん中が高くなっている、その下を船頭が漕ぐ船が通り やすいように造ってあるのだ。昔からの町だから川に面した家のほとんどに 船着場があり、大きな家に場合は倉庫に直接荷物を船から入れられるように なっている。まさに船が来る車の役を果たしているのだ。 もちろん観光地だから、舟遊び用の船が多いが、物売りの船もやってくるし、 花嫁、花婿を乗せた船もやってくる。船頭は何故か”ナポリ民謡”を歌って 観光客にサービスする。ベニス民謡は知られていないので、ポピュラーな ナポリ民謡が歌われているのだ。全世界から来る観光客にはこのほうが わかりやすいのは事実だ。 さらに中心部の大きな橋では、橋そのものを少しオーバーに言えば 商店街にして、観光客を相手におみやげやら雑貨などを売っている。 とにかく歩く以外手段はないので、歩いて楽しめる工夫がこらされて いるのはさすがだ。