ラジオ村・村長の旅歴史日記(222)

  平成2年10月上旬、植木温泉に招待された。
植木温泉の活性化策について語れと言う事だった。
  熊本へやってきて感じたのは、どこの温泉へ
行っても、あの温泉独特の湯気が立ちこめて
いないのだ。これが不思議で仕方なかった。
  例えば別府温泉へ行っても、温泉街は湯煙が
立ちこめているのが普通ではなかろうか・・・。
現在私が住んでいる山鹿温泉でもそうだが、湯気が
立ちこめていないので温泉が何処にあるかわから
ないほどだ。
  植木温泉にしてもしかりで、まずは湯気がなければ
雰囲気が出ない。活性化の条件はこれだと思うのだ。
しかし担当者はそんな事を気にしていない。温泉の
質が良いのに何故来ないのだろう?と疑問を持って
いる。それ以前の問題と云えないか!質は入らねば
わからない。素人としては湯気で温泉に入ろうとする。
  「そうですか、湯気を出すくらい簡単なことです」
と担当者は言うのだが、 話にいった後、何日経っても
実現しない。国道3号線の入り口に「植木温泉入り口」
と云う看板があるので、そこから湯気を出したらと
提案したのだがいっこうに改善されない。「そんな
こと簡単です、費用もそれほどかかりません」と云たの
だが、その気配は今もない。それどころか、その後
植木からまた相談を受ける始末だ。どうなって
いるんだろう?  こうして熊本県内の人たちと交流を
深めているのだが、顔見知りになってもなかなか問題
は解決しないのだ。不思議だ。