ラジオ村・村長の気まぐれ日記

  最近読んだ本に、和田秀樹精神科医)著「テレビの大罪」
(新潮新書)と云う本がある。和田氏は精神科医として、
教育関係者として、父親としての観点から、テレビが与える
甚大な損害について縦横に考察。蔓延する「テレビ的思考」
を精神分析してみれば、全ての元凶が見えてくる、と言う
考えの元に、テレビを分析して見せた本だが、私し自身も
テレビに大いに疑問を持つ一人として読んでみた。
  問題はテレビの仕事に付いている者が、どれほどテレビの
功罪を考えているかにつきる。テレビの影響は莫大なもので
知らぬ間に人々にとんでもない影響を及ぼしている事に
もっと製作者は考えを及ぼすべきだ、と云うことだ。
  根本の問題より、目の前の問題にばかり関心を寄せ、
挙句の果ては、深く追求しようとしない。また、継続的に
取り扱うこともあまりしない、したがって、オウム事件でも
警察の発表ばかりを頼りにしていて、松本市のまったく事件に
関係ない人物を犯人扱いし、警察は謝ったが、それを流した
マスコミ、特にテレビは一度も謝らない、人のせいにすると
言う事を平気でやってきている、こうしたテレビの態度を
改めるべきだと言う和田氏の主張は当然の事だと思う。
  報道のあり方、責任の取り方がはっきりすれば、テレビの
問題の扱い方も当然違ってくる。真剣に考えねばならない
問題だと私も思っている。