ラジオ村・村長の旅歴史日記(127)

  昭和52年から54年にかけての富山での
テレビの仕事は私にとっていろいろと良い
経験だった。
  難しいことより、そこで生活しなければ経験
出来ない事を一杯させてもらった。取材を
かねて乗鞍岳の夏スキーを体験できたし、
砺波町のチュウリップが、なんとオランダに
輸出されているというのを初めて知った。
チュウリップと言ったらオランダと思って
いたが、逆だったのだ。また富山県独特の
”散居村”と言う集落もめずらしいもので、
屋敷というか、家の周りを樹木で一軒一軒
囲って見えないように守っている造り方は
敵から身を守ると言う造りだそうだがここ
独特の家造りであり昔の人の知恵をしのばせる
村の姿だ。
  また、富山は市内の中心部に呉羽山と言う
丘みたいな山があるが、ここを境に東の
住民は東京指向で、西の住民は関西指向と
はっきり別れている。言葉も東は東京弁、
西は関西弁と全く違うのだ。こんな県は
めずらしい。住んだからこそ解った事で
放送はまさに地域密着型でやらねばと
つくずく思った。