あんなこと こんなこと(286)
時代の進歩と共にどんどんいろいろなものが 改良されてくるが、”火の見やぐら”なん て言うのもそのひとつだろう。 ローカルに住むようになって、ここには 結構残っているところがあるなと思っては いたが、現在は残ってはいるがその ほとんどは実際には使われてないのが現状 だろう。 この写真はいずれも山鹿市内で見かけた ものだが、塔の上にスピーカーが付けられて いるのがわかると思うが、消防署から無線で 住民に火災発生の知らせが伝えられろように してあるだけだ。勿論このやぐらの下には 消防車の格納庫があり、消防車が置かれては いるが・・・・。 その昔は夜に交代で見張りが立っていた もので、火事が出るとその煙を見て、油が 燃えているか、建物火災かなど、火事の 原因までわかる人がいたというではないか! 今は化学消防車などの設備があり、機動的に 消防車が出動するが、しかし昔は地区ごとに 消防団を結成して近所の火事を見守ってきた もので、今でも地方にはしっかりした消防団 があるが、それになり手がなくなり、また、 若い人がいなくなったのが原因でもあるのだが 消防団はだんだん消滅しかけている。 地方にきて感じたことだが、消防団があると 言うことは、身近にその地域をお互いに火事 から守る意識が芽生えてくるもので、現在の ような機械に頼る消防では、役割分担には なっているが、税金でまかなわれているだけで 人と人とのつながりは全く感じることは出来ず 助け合うという意識はまったくなくなって しまっているのが現状と言えないか! ”火の見やぐら”は、今や景色になって しまったと言えるだろう。近代化が進み 機械化が進むのも悪くはないし、必要な事 だとは思うが、その反面、人とのつながりが 希薄化し、助け合うという精神が育たない と言えないか。人はお互いに助け合って 生きているのだと言うコミュニケイション の感覚がなくなっていいものだろうかと 思う。”火の見やぐら”の精神は、持ち 続けなければいけないの思う。