あんなこと こんなこと(279)
昔の人の知恵はすごいと思う。道しるべに 木を植える。それが当時の旅人は徒歩だから、 日陰にもなり休憩所にもなる。 ちょっとわかりにくいが、写真の道路の 右手がすこしこんもりしているのが解る だろうか? それがいわば道標だ。 看板に曰く、たまたまここは山鹿市の 旧豊前街道で、当時ここは熊本から何里 の場所であったと・・・ 解説版のようにここは熊本から5里の場所で 昔は「道里数木」、つまり一里ごとに木が植え られていたと言う。 当然目印になり、日陰になり旅人にとっては 休憩所だ。 現代で言えばバスの停留所だが、ただポールが あるだけで、雨の日は傘をさして待たねばならぬし 夏は炎天下で待つことになる。それではと言う ので、スポンサーをつけて簡易停留所を設置 するようになったが、情けない。 現代人にとってはバスが来て当たり前。 お客のために屋根付き停留所があっても よいではないか、と言うが、バスに来て いただいているのであって、せめてお客側が 停留所を作るくらいの心意気があってもと 思う。お互いに感謝の気持ちがなくなって いると言えないか! 何事も職務分担になり、事務的に処理する 現代、感謝の気持ちを忘れていないだろうか・・・。